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一景一話

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【一景一話】 ~心に残る景色との出合いと食の愉しみ~

芸妓小勝のこと

甲府の瑞泉寺を散歩していたら、「芸妓小勝」と刻まれた墓を見つけた。
もう、さっそくこの女性を調べたくなった。
何と、電報で有名になった芸妓らしい。
でもどうしてこの女性の墓がこんな場所にあるのだろうか。
全くの別人だろうか。

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「ダンナハイケナイ ワタシハテキズ」
これは明治9年10月の「神風連事件」のときの芸者小勝(下の写真)の電報である。
新橋芸者あがりの小勝は熊本鎮台司令官である種田政明少将の妾として熊本にいた。

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太田黒伴雄が率いる攘夷派の士族が官舎を襲撃して、種田少将を斬殺した。
小勝も左腕に傷を受けたが、東京に住む両親にすぐさま電報を送った。
「ダンナハイケナイ ワタシハテキズ」
この電文が新聞で報道されると、作家の仮名垣魯文が茶化して、「カワリタイゾエ クニノタメ」と下の句をつけた。
これが面白がられて、下の句をつけるのが流行った。
「カネノアリカハドコデアル」とか「コレデヨウヤクトシガアキ」とか。
「年が明き」とは、妾奉公から解放されたという意味である。

この甲府瑞泉寺にある小勝の墓は、何を調べても出てこない・・・・・・・




(完)
by doitsuwine | 2016-07-20 17:38 | 山梨 | Comments(0)