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一景一話

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【一景一話】 ~心に残る景色との出合いと食の愉しみ~

次に矢細工の原地区を歩く。
やはり十数軒の小さな集落であるが、そのうち5軒ほどが孤立している。
その一軒の裏に古い登山道があり、その上り口に二基の七面大明神の石塔がある。

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七面大明神は、昨日紹介した七面天女のことであり、日蓮宗系において法華経を守護するとされる女神とされている。
七面天女は当初、日蓮宗総本山である身延山久遠寺の守護神として信仰され、日蓮宗が広まるにつれ、法華経を守護する神として各地の日蓮宗寺院で祀られるようになった。
その本地は、山梨県南巨摩郡早川町にある標高1982mの七面山山頂にある寺(敬慎院)に祀られている神で、吉祥天とも弁財天ともいわれている。

さて、その二基、一つは自然石、もう一つは山状角柱型とよばれている形態のものであるが、一度何らかの理由により破壊されていることがわかる。
今では、この道を上る者もいない。




(つづく)
# by doitsuwine | 2017-03-25 17:22 | 山梨 | Comments(0)
墓地で墓石を見て回ると、矢細工のほとんどの家は佐野氏と望月氏であることがわかる。
さて、妙泉寺本堂へ戻り、先程墓地を教えていただいた老人に話しかけると、なんとこの寺の住職であった。
長い間、東京に出ていたが、退職してここへ戻ってきたという。
話をしているうちに、本堂の欄間に一対の飛天像(町指定文化財)が彫刻されていることがわかった。

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飛天(天女)は日蓮宗における守護神の一つである。
その経緯を話すと夜が明けてしまうので、ここでは触れない。
とにかく見事な彫刻である。
彫り師は下山村の宮大工、惣兵衛という人。
明和三年(1766)の再建時に彫ったもの。
下山村の宮大工集団の勢力は関東一円に及ぶほど強大であった。

次に本堂の破風を見ると、懸魚に鮮やかな鬼面が掛かっている。
もちろん魔除けのため。

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鬼面の上には屋根型の鳥衾が付けてある。
おもしろい。

最後に寺の境内に立つ。

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こんな庭があったら晴れた日には毎日武道の稽古ができるのになぁ。

人間とは実に皮肉なものだ。




(つづく)
# by doitsuwine | 2017-03-24 17:09 | 山梨 | Comments(0)
久保地区のもっとも低所に位置する日蓮宗妙泉寺に立ち寄る。

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老人が作業をしていたので、墓地の場所を尋ねる。
寺から離れた場所にある墓地までの山道を100mほど歩く。

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矢細工という名前のとおり竹林が山一面を覆っている。

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この竹で古くは弓矢をつくっていたという。
墓地への山道を歩いていると、苔むした六地蔵塔に出合った。
全国路傍の石造物調査委員会会長 (会費無料、しかし会員ゼロ(>_<)) としてはこれを見逃してはならない。
じっくりと睨めっこだ。

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傍らにもう一つ、倒れた六地蔵塔がある。
だれも修復する人がいない。

道行く人々の安全を守った地蔵様もその役目を終える日は近い。

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(つづく)
# by doitsuwine | 2017-03-23 17:50 | 山梨 | Comments(0)