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一景一話

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【一景一話】 ~心に残る景色との出合いと食の愉しみ~

『トリアー慈善連合協会』の「ザンクト・ヤコブス」

本日もドイツワイン屈指の名醸を紹介しましょう。

ザンクト・ヤコブスは畑の名前ではない。トリアー慈善連合協会がシンボルマークとしているデザインの聖人名である。

慈善連合という名称は、トリアーにあった7つの慈善院や養老院が、19世紀になってナポレオンの指令により一つに統一されたときにできたものである。そのとき統一された慈善院の一つであった聖ヤコブス院の庇護聖人ザンクト・ヤコブスの杖を持った姿が金色でエチケットに描かれている。店長がドイツワインに精通している酒屋には大抵置いてあるからこのワインを見たことのある人も多いだろう。

現在、この協会の事業の中心は、ワインの醸造にあるのではなく、あくまでも病院、養老院、養育院、身体障害者施設などの社会福祉事業の維持にある。

この協会が所有する土地は、30以上の市町村に及び、その総面積は1500haにも及ぶ。その所有地における農業や林業からあがる利益が施設の維持費に充てられているが、ワインがもたらす利益は全体の1割程度にしかならないという。

トリアーで協会が管理している醸造所の地下にあるケラーは、ドイツ最古のもので、その一部はかつてローマ人によって使われていたアルプス以北で最大の倉庫のものである。

本日の一景はそのケラーの内部。

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ここへはアポなしで 訪問したため、ケラーは翌日に特別に見せていただいた。環境も雰囲気も、そして貫禄も充分である。
by doitsuwine | 2013-04-24 18:31 | ドイツ | Comments(0)