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一景一話

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【一景一話】 ~心に残る景色との出合いと食の愉しみ~

落柿舎遠景

ここは京都、嵯峨野。

私の好きな落柿舎がある。

落柿舎は元禄の俳人向井去来の古庵である。

去来は蕉門第一の俳士であり、芭蕉の最も信頼した高弟であった。

去来の『落柿舎記』には、庭に柿の木四十本あり、その柿の実が一夜のうちにほとんど落ちつくした。
それが落柿舎の名の由来と書かれている。

落柿舎の入口には常に蓑と笠がかけてある。
これは本来庵主の在庵と不在を示すもので、ここに蓑笠がかけてあれば在庵、なければ外出中というしるしであるが、今は落柿舎の象徴として常に掛けてある。

しかし、この小庵も観光客でごった返し、風情などあったものではない。

だから私は落柿舎を前の畑越しに見るのが好き。

落柿舎遠景_e0297347_19582991.jpg


本当は柿の実のなる季節に行きたいが、タイミングが難しい。
by doitsuwine | 2013-05-09 17:42 | 京都 | Comments(4)
Commented by N-styel at 2013-05-09 21:26
あぁ~いいですねぇ~~♪
近くで拝見するより、物語を感じます!!
そういうトコロ、doitsuwineさんったらお得意なんじゃないですか!?
Commented by 南アルプス市 斉藤 at 2013-05-10 06:18 x
そうですね。狭い境内でしたね。
やはり、こちらは秋に行きたいです。
私も日曜日を挟んでしか、行けないので、人ごみは避けられないです。
Commented by 管理人 at 2013-05-10 14:35 x
Naoさん♫

そうですね。
景色や建造物にはいろいろな見方があると思います。
そこを見極めるのがまた「通」なのかもしれませんね。
だから、有名な場所でなくても、その人のお気に入りというのはいくらでもあるのだと思います。
以前に紹介した私が好きな「蓮華寺のカワセミ」なんかは行っても姿を見せないこともありますし・・・
だからこそ、姿を現したときの感動もあるのでしょう。
蓮華寺は団体客お断りの私の大好きな寺です。
「物語を感じる」というのは京都を歩く人間にとって重要なテーマです。
Commented by 管理人 at 2013-05-10 14:42 x
斉藤さん☀

そうですね。
普段、行くとなれば日曜をどうしても入れることになります。
せめて修学旅行生にだけは会わないことを願いたい・・・
落柿舎の庭は本当に猫の額です。
芭蕉が関係する庵はだいたい庭が狭いですね。
最近は時期を狙って行くのはやめています。
特に観光シーズンは人を見に行くようなものですから。

by doitsuwine