二条城御殿の豪壮な大入母屋破風
その御殿の豪壮な大入母屋破風に目を留める者は少ない。
一度何かで建築に興味を持った者でなければ、まず見落としてしまう場所である。
頂に菊紋、両サイドに桐紋、懸魚の下には鳳凰。
鳳凰は古くから霊長として麒麟、亀、龍とともに四瑞として尊ばれた想像上の鳥。
その形は、鶏、蛇、龍などの特徴を併せ持ったものとされている。
鳳凰はまた、古くは風を司るとされたが、朱雀と同一視されるようになって火を司るとされるようになった。
すなわち、鯱と同じよう破風の鳳凰は防火の役目を果たしている。