吉田のうどん
もはやこんなものは「吉田のうどん」とは呼べない。
それでは「吉田のうどん」とは何か、ということになるのだが、すくなくても麺の特徴だけではありえない。
固くて腰のある麺というのは確かに重要な要素ではあるが、汁から具、辛味にいたるまで、吉田のうどんには長い歴史が形成してきたそれなりの「定義」がある。
汁は味噌と醤油のミックス、具はキャベツと油揚げ、肉は本来入らないが、入れるとすれば馬肉である。
それ以外の具は使わない。
練り辛子は各店それぞれのオリジナル。
これらの点を鑑みると、もはや「吉田のうどん」と呼べるのは「桜井うどん店」だけになった。
(完)